どうも、サラリーマンこあらです。
今日は、トレード戦略を考える上で見落としがちな「ドローダウン」について、ちょっと書いてみようと思います。
ドローダウンとは
「ドローダウン」とは、すごーく簡単に言うと、連敗等によって引き起こされる「資金の減少」のことです。
FXトレードを行う場合、トレードの勝敗が良い具合に分散して、資金が右肩上がりになるのが理想ですが、実際はそう都合よくは行かないもの。
順調に利益が得られていたかと思えば、連敗して資金が減少することもしばしば。
そして、そのまま連敗前の資金を回復しないまま、徐々に資金が右肩下がりに減少していくことも、十分にあり得ます。
この資金が右肩下がりに減少し、右肩下がり前の資金量を回復しない状態のことを「ドローダウン」と言います。
そして、例えばトレード手法を検証した結果、「ドローダウンが80%」だった場合、一時期に1,000,000円あった資金が、ドローダウンによって80%減少し、200,000円まで減ってしまう可能性があるトレード手法と評価することができます。
仮に、検証作業の結果、すべての年でプラス収支になるトレード手法、トレード戦略があったとしましょう。
普通なら、かなり良い感じのトレード手法だと思ってしまいがちです。
が、
それだけで、手放しで喜ぶ事はできません。
最終的にはプラス収支になるのかもしれませんが、その途中に起こりうるドローダウンによって、大幅に資金が減少しまっているかもしれないですからね。
大きな資金の減少は、メンタルに非常に大きなダメージを与えます。
下手をすると、トレードを続けることができなかったり、トレードルールを崩してしまうような行動に出てしまうかもしれません。
なので、トレード戦略を考える上で、ドローダウンを考慮することは非常に重要になります。
収支結果では見えないドローダウン
具体例を示してみます。
以下は、私がトレード戦略を考えるときにシミュレーションした年ごとの収支結果です。

- 許容損失「7%」と許容損失「3%」のトレード手法の収支結果
- 「7%」は資金300万円、「3%」は資金250万円を各年1月1日から運用した場合の収支額(損益額のみ)
これだけ見ると、各年ごとの収支結果は、非常に良いですよね。
この2つのトレード手法を組み合わせることで、毎年、収支がマイナスになることなく、かつ、トレード資金550万円の資金が、大きく増加しているわけですからね。
でも、これらのトレード手法のドローダウンはどうだったかというと・・・
- 許容損失「7%」の方はドローダウンが86%で、損失額は▲260万円となり、残資金は40万円まで減少する可能性
- 許容損失「3%」の方はドローダウンが93%で、損失額は▲230万円となり、残資金は20万円まで減少する可能性
このように、ドローダウンの影響で、550万円あったトレード資金は60万円まで減少し、490万円の損失が発生する可能性があるということになります。
そう考えると、とてもじゃないですが、怖くてこの戦略を採用できませんよね(汗)
トータル収支と資金増減の両方を見る
これらのことから分かるように、トレード戦略を考える際、収支のみを考えていてはダメ。
ドローダウンなど、トレードの運用途中に起こりうる資金の増減にまでしっかり目を向けて、考慮する必要があります。
トレード戦略を考えるときは
ポイント!
- トータル収支がプラスになること
- 資金増減(特に減)が大きすぎないこと
の2つについて、しっかり注目し、分析することが大切です。