ドローダウン

トレード戦略を考える上で見落としがちな「ドローダウン」

2019年10月31日

どうも、サラリーマンこあらです。

今日は、トレード戦略を考える上で見落としがちな「ドローダウン」について、ちょっと書いてみようと思います。

ドローダウンとは

「ドローダウン」とは、すごーく簡単に言うと、連敗等によって引き起こされる「資金の減少」のことです。

FXトレードを行う場合、トレードの勝敗が良い具合に分散して、資金が右肩上がりになるのが理想ですが、実際はそう都合よくは行かないもの。

順調に利益が得られていたかと思えば、連敗して資金が減少することもしばしば。

そして、そのまま連敗前の資金を回復しないまま、徐々に資金が右肩下がりに減少していくことも、十分にあり得ます。

この資金が右肩下がりに減少し、右肩下がり前の資金量を回復しない状態のことを「ドローダウン」と言います。

そして、例えばトレード手法を検証した結果、「ドローダウンが80%」だった場合、一時期に1,000,000円あった資金が、ドローダウンによって80%減少し、200,000円まで減ってしまう可能性があるトレード手法と評価することができます。

仮に、検証作業の結果、すべての年でプラス収支になるトレード手法、トレード戦略があったとしましょう。

普通なら、かなり良い感じのトレード手法だと思ってしまいがちです。

が、

それだけで、手放しで喜ぶ事はできません。


最終的にはプラス収支になるのかもしれませんが、その途中に起こりうるドローダウンによって、大幅に資金が減少しまっているかもしれないですからね。

大きな資金の減少は、メンタルに非常に大きなダメージを与えます。

下手をすると、トレードを続けることができなかったり、トレードルールを崩してしまうような行動に出てしまうかもしれません。

なので、トレード戦略を考える上で、ドローダウンを考慮することは非常に重要になります。

収支結果では見えないドローダウン

具体例を示してみます。

以下は、私がトレード戦略を考えるときにシミュレーションした年ごとの収支結果です。

  • 許容損失「7%」と許容損失「3%」のトレード手法の収支結果
  • 「7%」は資金300万円、「3%」は資金250万円を各年1月1日から運用した場合の収支額(損益額のみ)

これだけ見ると、各年ごとの収支結果は、非常に良いですよね。

この2つのトレード手法を組み合わせることで、毎年、収支がマイナスになることなく、かつ、トレード資金550万円の資金が、大きく増加しているわけですからね。

でも、これらのトレード手法のドローダウンはどうだったかというと・・・

  • 許容損失「7%」の方はドローダウンが86%で、損失額は▲260万円となり、残資金は40万円まで減少する可能性
  • 許容損失「3%」の方はドローダウンが93%で、損失額は▲230万円となり、残資金は20万円まで減少する可能性


このように、ドローダウンの影響で、550万円あったトレード資金は60万円まで減少し、490万円の損失が発生する可能性があるということになります。

そう考えると、とてもじゃないですが、怖くてこの戦略を採用できませんよね(汗)

トータル収支と資金増減の両方を見る

これらのことから分かるように、トレード戦略を考える際、収支のみを考えていてはダメ。

ドローダウンなど、トレードの運用途中に起こりうる資金の増減にまでしっかり目を向けて、考慮する必要があります。

トレード戦略を考えるときは

ポイント!

  • トータル収支がプラスになること
  • 資金増減(特に減)が大きすぎないこと

の2つについて、しっかり注目し、分析することが大切です。

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